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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100611-00000012-fsi-bus_all" target="_blank">日産のＥＶ「次世代の運転感覚」　まるで新幹線（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　「次世代の運転感覚」?。日産が１１日、神奈川県横須賀市の同社施設で、メディア向けに開いたＥＶ「リーフ」の試乗会。市販モデルとほとんど変わらないほどに仕上がった試作車が公開された。日産は、排ガスを出さない環境性能だけでなく、加速性能や操作の安定性など従来のガソリン車と異なる運転感覚をＰＲした。



　試作車は５ドアのハッチバック。米国仕様の左ハンドル車で、ボディカラーは宇宙から地球を見た時の青というアクアグローブだ。後部にマフラーがないのは、排ガスを出さないゼロ・エミッションのＥＶならではだ。



　◆あっという間に１２０キロ



　ブレーキペダルを踏みながら、ハンドル右下のスタートボタンを押すと、「電源」が入る。ガソリン車のようにエンジン音がないため、ドライバーに作動を知らせる音が流れた。



　シフトレバーは、パソコンのマウスのような丸い形。手の平で包むように握り、「Ｄ（ドライブ）」の位置に切り替えて発進。直線コースでアクセルペダルを踏み込むとぐんぐん加速し、あっという間にデジタルメーターが時速１２０キロを表示した。ぎくしゃくしない加速感は新幹線に乗ったときの感じに近いといえば分かりやすいだろうか。「電気モーターは走り出しから力強さを生み出すため、自動車に向いている」。開発担当者は、満足そうに語った。



　◆こだわりの静粛性



　走行中、室内は「フィーン」というモーター音が聞こえるだけ。遮音ガラスの採用や車体が受ける風の流れを最適化して「風切り音」を低減したという。ガソリン車との差別化を図るため、静粛性には特にこだわりをみせた。



　コーナーや車線変更でのハンドル操作は、滑らかで運転しやすかった。重い電池を搭載しなければならないという短所を克服するために、電池を薄くして車両の中央下部に置き、重心を低くすることで走行の安定性という長所に変えたのだ。開発担当者の門田英稔車両開発主管は、「乗って楽しくないと車じゃない。エコだからといって、我慢を強いるものにはしたくなかった」と胸を張る。まさに、今までにない運転感覚だ。



　リーフは、携帯電話やパソコンで外出先から充電やエアコンを操作するシステムも搭載する。カーナビゲーションの画面では、充電施設の情報や到達可能エリアを表示する。ガソリンエンジンを制御するシステムがない分、運転性能を高めるために最先端の電子制御装置が多数、搭載されており、まさに“ＩＴ時代の乗り物”だ。



　日産は「ＥＶを所有する新しい暮らし」を提案することで、ガソリン車に慣れた消費者の意識改革を狙う。（田村龍彦）



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