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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100825-00000023-fsi-bus_all" target="_blank">円高　追加緩和策を本格検討　市場の「催促」　後手踏む日銀（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　急速な円高に対応するため、日銀は２５日、追加金融緩和策の具体的検討に入った。政府・日銀が有効な手を打てないことで、円高と株安の連鎖が止まらず、市場に「催促」された格好だ。追加緩和策として有力視されているのは、２０兆円規模を固定金利で貸し出す「新型オペレーション（新型オペ）」の拡充。野田佳彦財務相は同日、為替介入の可能性も示唆しており、政府・日銀は連携して対応にあたる構えだ。



　◆情報発信に課題



　「市場への情報発信がうまくない。反省材料だ」。日銀関係者は、円高基調が続く市場に対して、是正へとつながるメッセージをなかなか出せないことにこう漏らした。



　日銀はすでに追加緩和策の検討に着手しており、来月６、７日の金融政策決定会合の議論をへて、最終結論を出す段取りだった。しかし、今月２３日の白川方明総裁と菅直人首相の電話会談で特段の具体策が打ち出されなかったことなどから、市場の失望感は広がり、円高が進行した。日銀は、市場動向次第で臨時決定会合も視野に入れなければならない状況に追い込まれたといえる。



　日銀は新型オペを拡充することで、資金を豊富に市場に出回らせ、金利を下げることで円売りを後押しすることを狙う。具体的には供給額を２０兆円から３０兆円へ拡大する案や、貸出期間を３カ月から６カ月に延長する案が浮上しているようだ。資金供給については「バリエーションを増やすべきだ」（アナリスト）との声も上がっている。



　◆政府との連携カギ



　一方、同様の効果を狙って国債の買い増しを求める声も与党内などにある。しかし、日銀は「財政規律をゆがめる」として慎重な姿勢を崩していない。政策金利を０．１％から引き下げる案もあるが、「少しでも金利の引き下げ余地を残しておきたい」（日銀）ため導入の可能性は低いとみられる。



　２５日朝、市場心理の急速な冷え込みに危機感を抱いた野田財務相は、６年ぶりの為替介入の可能性を示唆した。市場からも「実施されれば、たとえ米国や欧州と協調しなくても、インパクトは強い」（農林中金総合研究所の南武志・主任研究員）との声もある。



　注目されるのは、政府と日銀の連携姿勢だ。為替介入は市場から調達した円でドルを買うため、実質、市場への資金供給量は増えない。しかし、日銀が同時に追加緩和策を実施すれば、市場に出回る資金量は増え、「金利が下がって、円安への動きを後押しする」（アナリスト）効果が期待できる。



　「オールジャパンで取り組まなければならない」（日銀幹部）状況下で、実効性ある対策をどう打つのか。これ以上、時間を無駄にはできない。（山口暢彦）



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