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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100602-00000023-fsi-bus_all" target="_blank">鳩山首相退陣表明　産業界　政策運営停滞を警戒（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　鳩山由紀夫首相の退陣表明に対し、産業界では経済財政運営の停滞を警戒する声が相次いだ。デフレ脱却など課題が山積する中で、政治の空白は新興国向け輸出などに牽引（けんいん）されて立ち直りつつある企業業績の足を引っ張りかねないためだ。中長期的な財政健全化の方針や成長戦略の策定が遅れれば日本経済の地盤沈下を招く恐れもあるだけに、次期政権には混乱の早期収拾と迅速な政策運営への期待が高まっている。



　「新しい日本をつくろうと全精力を注いでおられたことを考えれば、まさに苦渋の決断だったと思う」。日本経団連の米倉弘昌会長は鳩山首相の辞意表明に一定の理解を示した。だが、産業界からは「短期間で総理の交代を繰り返すことは活力ある国への変革が進まないことを国内外に印象づけた」（経済同友会の桜井正光代表幹事）などと厳しい見方が多い。



　東証１部上場企業１１８２社（金融除く３月期決算企業の９９．２％）の２０１０年３月期決算は経常利益が前期比２３．６％増えた。ただ、デフレに歯止めがかかっておらず、企業業績の回復が国内の民需を押し上げる自律的な回復には至っていない。



　このため、産業界では首相交代について「経済情勢に即した政策運営に支障が生じ、政策効果で上向いてきた業況が冷や水を浴びせられかねない」（電機大手幹部）、「流動的な海外経済への機動的な対応ができなくなれば経済的に大きな損失が出る」（大手電子部品幹部）などと、不安定な政治状況が日本経済の自律的な回復の芽を摘むことを危惧（きぐ）する声もあがる。



　日本商工会議所の岡村正会頭も「国内問題はもとより、不確実性を増す国際情勢など政府の対応は一刻の猶予も許されない」として、速やかな新政権の樹立を求めた。



　先行き不安を払拭（ふっしょく）して持続的な成長を果たすには、財政再建や成長戦略の策定・実行が急務。次期政権には「強いリーダーシップを発揮し、実現性があり持続可能な政策を推進してほしい」（石油連盟の天坊昭彦会長）との期待も強い。



　一方、金融界では最大の懸念材料である郵政改革について「郵政改革法案の見直しにつながることを期待する」（複数の関係者）との声が上がっている。



　地域金融機関幹部は「（法案の）今国会での成立が見送られ、参院選の結果を受けて修正されるのが望ましいシナリオ」と話す。



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