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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100611-00000011-fsi-bus_all" target="_blank">消費税増税への道筋見えず　論議解禁も各党で温度差（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　政府・民主党は１１日、政権公約会議（議長・菅直人首相）を党本部で開き、超党派による財政健全化検討する会議の設置や法人税の引き下げなどを盛り込んだ夏の参院選マニフェスト（選挙公約）を決定した。菅首相は同日の所信表明演説でも、財政健全化検討会議の設置を提案し、消費税をめぐる増税論議が本格化しそうだ。



　菅首相は所信表明演説で「税制の抜本改革着手は不可避」と述べ、財政健全化へ消費税増税も辞さないという決意を示した。超党派で財政再建を論議する機関も設け、本格的な増税論議を自ら“解禁”した。



　首相が消費増税を掲げる根拠は、「第３の道」と位置付ける「経済・財政・社会保障の一体的立て直し」だ。増税分を増え続ける社会保障に充てるだけでなく、介護・医療など新産業に予算を集中配分。「雇用創出を通じて成長をもたらす」（菅首相）というシナリオを描く。



　野田佳彦財務相は「選挙前に税負担がどうなるかを打ち出すことが必要」と述べ、最長で２０１３年となる次期衆院選までは消費税増税を行わず、増税の際は選挙で国民に信を問う考え。内閣府の外郭団体がエコノミストに「消費税増税の時期」を聞いたところ、半数以上の５４％が「１４年度」と答え、市場も４年後の増税を織り込んでいる。



　首相演説は財政健全化に関する超党派会議の設置にも踏み込んだが、すでに自民党は消費税を１０％に引き上げることを参院選マニフェストに明記する方針。超党派会議についても「（増税路線への）方向転換を明確にするべき」（谷垣禎一総裁）と民主党の出方をうかがう。



　政府が月内に公表する財政健全化計画でも、新たな借金なしで政策経費をまかなえるかを示す基礎的財政収支（プライマリーバランス）を２０年度までに黒字化する目標を掲げる。だが、消費税率の引き上げ幅や時期などの具体案には踏み込まない見通しで、「税制の全体像を早期に描く」とする首相方針とは乖離（かいり）がある。



　首相による超党派協議の提案は国民に痛みを強いる増税を参院選の争点から外す戦術でもあり、野党が議論のテーブルにつくかは微妙な情勢だ。



　しかし、ギリシャの財政危機を受けて海外の視線は厳しい。首相が「国債に過度に依存する財政は持続困難」と述べたように、日本の財政は危機的だ。財政再建の軸となる消費税の増税論議は時間との闘いも避けられない。（田端素央、橋本亮）



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　■消費税増税論議をめぐる論点



　・超党派による「財政健全化検討会議」設置の可否



　・政府の「中期財政フレーム」「財政運営戦略」に盛り込まれる税制抜本改革の表現



　・民主党の参院選マニフェストにおける一部公約修正と税制抜本改革の内容



　・増税分の使途における社会保障関連費と成長戦略のバランス



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