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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110307-00000005-fsi-bus_all" target="_blank">生体認証応用し画像照合、果物を識別　ＮＥＣ、産地偽装防止に道（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　ＮＥＣは７日、別々に撮影した果物の画像を照合し、同一かどうかを判断できる画像認識技術を開発したと発表した。指紋や顔によって個人を識別する生体認証の技術を応用し、メロンなど個体によって異なる皮の模様を比べ、同じモノかどうかを認識できる。農産物の産地偽装が社会的な問題となる中、農作物の生産履歴をさかのぼる「トレーサビリティーシステム」の新手法として、２、３年後の実用化を目指す考えだ。



　新技術は、あらかじめ撮影してサーバーに送って蓄積した果物の画像と、後から撮影した画像とを照合して個体を特定する。照合には表皮の特徴を浮き立たせる指紋認識の関連技術を活用。さらに、顔認識技術の応用により撮影方向を補正して一致させることで、撮影角度の差が２０度以内であれば照合が可能という。



　同社が約１８００個のメロンをデジタルカメラや携帯電話のカメラで撮影して実験したところ、本物を誤認識して偽物と判断する確率は０．４％、逆に偽物を本物と間違える確率は１００万分の１にとどまった。



　画像とともに生産地や収穫日時などの情報を一緒に送信すれば、トレーサビリティーシステムとして応用できる。カメラとサーバーのほか、画像をパソコンに取り込んでサーバーへ送るソフトがあれば稼働させられるため、システムの導入費用も比較的安く済むという。



　現在の同システムは、生産情報を取り込んだ「バーコードシール」を農産物に張ったり、小型のＩＣタグ（電子荷札）を取り付けるなどの方法が採用されている。しかし、途中で張り替えられる恐れがあるほか、コストが高くつくといったデメリットも指摘されている。



　ＮＥＣは、新開発した画像認識技術を使えば「従来の方法が抱えていた課題を解決できる」と強調。認識精度の向上を図るほか、メロン以外にも、皮の模様が一つ一つ異なる農産物への応用を探っていく考えだ。（井田通人）



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