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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100827-00000020-fsi-bus_all" target="_blank">政府　ＮＥＣ、住商など衛星輸出で官民連携　円借款、蓄積データで差別化（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　政府は官民連携で、衛星と衛星データ利用や解析技術を組み合わせたインフラ輸出の本格展開に乗り出す。ＮＥＣや住友商事が進めるベトナムの小型地球観測衛星を使った災害監視や宇宙センター向けに、約３００億円の円借款を供与するほか、民間支援の省庁連携組織として、「宇宙システム海外展開タスクフォース」を立ち上げる。日本が豊富に持つ衛星の収集データを幅広く利用できる共通プラットホームの構築を急ぎ、利用ビジネスの普及も図る。



　政府の宇宙開発戦略本部（本部長・菅直人首相）が２７日に開く会合で、タスクフォースの設立やプロジェクトの方向性を決める。



　◆第１弾はベトナム



　アジアなどの新興国では、衛星を利用した災害監視などのニーズが拡大し、官民一体で東南アジアや南米、中東市場を開拓する。作業部会には、経済産業省や国土交通省などの関連省庁に加え、ＪＩＣＡ（国際協力機構）やＪＢＩＣ（国際協力銀行）なども参加する



　官民連携の小型衛星売り込みの第１弾が、ベトナムが計画する地球観測衛星を利用した洪水など災害対策を行う宇宙センタープロジェクトだ。



　衛星の打ち上げに、円借款を供与するのは初めて。ＮＥＣが小型の地球観測衛星を打ち上げ、ベトナム側の衛星購入や打ち上げ費用、アンテナなど地上の管制センターを整備するほか、運営技術の移転を行う。住友商事が、ベトナム政府などとの調整を行う。



　日本は、気象や地球観測で３０年以上にわたる膨大な蓄積データを持つが、打ち上げた機関や省庁で画像処理規格や入手方法が異なることがビジネス利用のネックだった。



　そこで、２０１３年の３月までに衛星情報データプラットホーム（仮称）を数億円かけて開発し、衛星の画像処理データの標準化を図り、データベースとして一元管理する。



　料金の引き下げも検討し、これまで学術研究中心だったデータベース利用をビジネスや一般に広げる。



　◆宇宙産業拡大目指す



　日本の衛星ビジネスは、今年６月の小惑星探査機「はやぶさ」の７年ぶりの帰還で脚光を浴びたが、宇宙機器産業は米国市場の１６分の１にも満たない。新興国向けの衛星の売り込みは、日本が持つ他の衛星の画像データ利用や日本が強みを持つデータの解析技術などをパッケージにし、欧米衛星メーカーとの差別化を図る。



　政府は海外輸出を機に、日本の衛星や利用サービスなどで日本の宇宙産業全体を０７年度比で約倍の１４兆?１５兆円に引き上げる。



　政府は原発や鉄道、水事業などのインフラ輸出で新興国の成長を取り込む成長戦略を打ち出しているが、衛星輸出も柱の一つに育成したい考えだ。（上原すみ子）



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