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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100818-00000014-fsi-bus_all" target="_blank">公設市場も夜間取引拡充　世界に即応　個人投資家で活況（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　証券会社の私設取引システム（ＰＴＳ）が先行する「夜間市場」の拡充に、公設市場が乗り出した。大阪証券取引所が先月２０日にスタートした先物取引の時間延長は、同取引所の取引高を底上げした。東京工業品取引所も来月２１日から、先物商品の夜間取引を翌朝まで延長する。海外取引所との国際競争が背景にあり、東京証券取引所も、現物市場の夜間取引導入の検討に入った。



　大証は先月２０日から、午後４時半?午後８時だった先物の夜間取引を、午後１１時半まで３時間半延長した。日中取引と比べた夜間取引の割合は、時間延長前の１?２割から、延長後は２?４割に達している。



　夜間取引が増えた背景には、欧米で日本時間夜に発表される政府の政策や経済指標の動向を受け、「翌日の取引まで待てない」という個人投資家の存在がある。特に今月６日に発表された７月の米国雇用統計では「雇用環境が悪化する」との懸念から、延長時間帯で「日経２２５先物取引」などの売買が急増した。カブドットコム証券は「夜間取引の割合が従来の２割から４割に増えており、日中に取引できないサラリーマンなどの参加が増えている」と分析する。



　大証の米田道生社長は「午後３時から翌朝まで取引できないのは異常な状態。日本の取引所はグローバル化などの対応が遅れて国際的に劣後してきた」と指摘。大証は来年２月から先物取引で次期売買システムを導入するが、システムが順調に稼働すれば取引時間を午前０時以降に広げたい考えだ。



　東京工業品取引所は来月２１日から、午後１１時までだった夜間の商品先物取引を翌日午前４時まで延長する。国際的に取引されている金や原油などは、米国発のニュースにより相場が変動することも多く、同取引所は時間延長で個人投資家の取引の増加を期待する。



　一方、東京証券取引所は年内をめどに、昼休みの廃止や現物市場における夜間取引など、取引時間拡大について本格的な検討に入っている。



　東証の取引時間が４時間半なのに対し、ニューヨークが６時間半、ロンドンが８時間半で、同社の斉藤惇社長は「欧米と比べて取引時間が短いとの指摘がある」と、国際間の市場競争で危機感を抱く。ただ、人件費などコストアップにつながることから証券会社を中心に反対意見も多く、足並みがそろうか不透明だ。（鈴木正行）



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