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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100901-00000033-fsi-bus_all" target="_blank">人気アニメで医療情報提供支援　トムス、子供の治療不安を軽減（フジサンケイ　ビジネスアイ）


　アニメーション制作などを手がけるトムス・エンタテインメント（東京都新宿区）は、医療分野に乗り出す。新事業の一環として、小児医療支援のため、アニメが視聴できる携帯型の専用端末を２３日から医療機関向けに提供する。アンパンマンといったアニメなどを収録。治療や検査を受ける子供の不安軽減効果が期待できるという。小児医療現場で子供に病気や検査内容を伝える有効な医療支援ツールとしても注目を集めそうだ。



　小児医療の現場では子供を治療や検査に向き合わせるため、病気や検査などに関する情報を伝える「プレパレーション」への重要性が高まっている。ただ、子供に病気や内容を理解する機会はほとんど与えられていない。



　「子供版インフォームドコンセント（説明と同意）」のプレパレーションについて、従来は人形や紙芝居などを使って説明していたが、効果的な手法を求める声が根強かった。また、治療・検査中の子供の痛みや恐怖を和らげる有効な取り組みへのニーズもあったという。



　新投入する専用端末「スマイルタッチ」には、同社制作で、子供になじみのある人気アニメなど約７０話を収録。アンパンマンのほか、人気キャラクター「ハローキティ」、推理漫画「名探偵コナン」、鉄道の人気キャラクター「きかんしゃトーマス」といったアニメなどが収められている。子供がアニメを専用端末で視聴している間に、点滴や採血といった治療、検査などを行うと、恐怖心を取り除いて不安を和らげ、円滑な処置などに結びつく可能性がある。子供に人気のアニメキャラクターなどを使うことで、効果的に診療への意欲を高めることにつながるとしている。



　また、病気の治療や検査方法などを説明する同社の独自制作アニメのほか、幼い子供に関する予防接種などの医療情報を伝えるアニメも含まれており、「子供だけでなく、保護者にも見てもらって、子育てに役立ててもらいたい」という。



　端末の提供はレンタル方式で、月９８００円、年９万８０００円とした。大規模病院と小児科医院を中心に売り込み、初年度２０００台程度の普及を見込んでいる。



　岡村秀樹社長は新事業参入について「自社の持つノウハウを生かした独自事業で、社会の関心が高い小児医療の分野に貢献していきたい」とし、「アニメ業界の社会的地位や認知度を上げて、新事業を成長エンジンとしたい」と話している。



　端末のコンテンツ開発に携わった田中恭子順天堂大学准教授（小児科学）は、４?１２歳の子供に効果が期待できるとして、「時間的制約や人手不足の小児医療現場に役立つ可能性がある」と指摘。「人気キャラクターの活用で一般の人にもプレパレーションの重要性を理解してもらう良い機会になる」と期待している。




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