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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110307-00000005-wsj-int" target="_blank">リビア政府軍が反攻-内乱長期化の様相（ウォール・ストリート・ジャーナル）


　カダフィ大佐に忠誠を誓うリビア政府軍は6日、反政府勢力が占拠した複数の都市に対して反撃しているが、戦果はあまりなく、エスカレートした内乱が長期化する様相を見せている。



　住民らの情報によると、政府軍は6日午後、政権側の重要な牙城であるトリポリとシルトに挟まれたところにあるミスラタに戦車やジェット戦闘機、武装ヘリコプターなどを動員して攻めたが、苦戦を強いられた。ただ、カダフィ大佐の出身地であるシルトでは、反政府勢力の侵攻を少なくとも当面食い止めることに成功した。



　こうした戦闘の結果は、東部地域の反政府勢力、これを取り囲む政府軍のいずれにとっても行き詰まり状態になっていることを示している。政府軍は反政府勢力よりも規模が大きく、ヘリコプターや戦車など装備もこれを上回っているが、人口が密集している都市部や砂漠地帯の遠隔地にいる反政府勢力を排除するという困難な任務に直面している。



　ベンガジにいる反政府勢力の下に結集した勢力やミスラタ、ザウィヤで独自に活動する勢力などは政府軍による複数回の攻撃をはねつけてはいるものの、首都のトリポリやシルトなどの重要拠点を押さえるには至っていない。目撃者らによると、反政府勢力は5日に、ラスラヌーフ近くで携帯用地対空ミサイル、ＳＡ―7を使って政府軍のジェット戦闘機1機を撃墜したという。



　一方、米議会の共和党指導者は、カダフィ大佐を追い落とそうとしている勢力に武器や情報、訓練を提供すべきだとして、米国がもっとリビア問題に関わるよう勧告した。上院のマコネル院内総務（ケンタッキー州）は6日朝、ＣＢＳ放送の「フェース・ザ・ネーション」で、「反乱者への武器供与」も一つの選択肢だと指摘した。



　米政府の当局者はこれまで、オバマ大統領は反政府勢力支援のために広範な選択肢を検討しているとしながらも、いかなる行動も同盟国との緊密な協調の下に行われなければならないと述べている。



　住民らが証言する6日の戦闘の結果は、リビア国営テレビや政府広報担当者の報告と矛盾する。政府側は早朝、政府軍はミスラタと製油所の都市ラスラヌーフ、それに同国第2の都市ベンガジ、東部国境沿いのトブルクを奪還したと説明していた。



　6日朝に政府軍が占領したと政府側が発表していたベンガジとトブルクの住民は、政府軍が市内にいる兆候はないと述べた。また、ラスラヌーフの住民やジャーナリストらも6日朝、同地が反政府勢力の支配下に置かれていると伝えている。



　6日午前4時半ごろ、トリポリのカダフィ大佐の邸宅近くで銃声が聞こえた。この近くには外国人ジャーナリストが宿泊しているホテルもある。銃声は1時間以上続いたが、イスラムの朝の祈りが始まる6時までに静まった。しかし、その後小火器を発射したり車のクラクション、人の叫び声が聞こえてきた。政府広報担当者が外国ジャーナリストに説明したところでは、トリポリで戦闘があったのではなく、同国東部で政府軍が戦果を上げていることに市民が喜んでいる騒ぎだったという。



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